キャンプといえば、何を思い浮かべますか?
自然の中でのんびり過ごすこと。星空。テント。バーベキュー。いろんなイメージがあると思いますが、その中でも多くの人が「火を使うこと」を思い浮かべるのではないでしょうか。
そう、キャンプには必ずと言っていいほど「火」がつきものです。
料理をするにも焚き火を囲むにも、火はキャンプの中心にあります。
でも実は、この「火を扱うこと」が一番難しかったりもするんです。

「火をつける」って案外むずかしい
ライターや着火剤があれば簡単じゃないの?と思うかもしれません。でも実際にやってみると、そう簡単にはいきません。
薪が湿っていてなかなか火がつかなかったり、うちわであおいでも逆に火が消えてしまったり。新聞紙が一瞬で燃え尽きて薪に火が移らなかったり、炭火がなかなか赤くならなかったり…。
思い通りに火が育たず、焦って汗だくになって、しまいには「え、これってこんなに大変なものだったっけ?」と思ってしまう。
それでもなんとか火がついて、ごはんを作って食べられたときの達成感は、格別です。
うまくいかないのが、当たり前。
キャンプに慣れていない人はもちろんのこと、実は何度も経験している人でも、毎回うまくいくとは限らないんですね。むしろ、「毎回ちょっと違う」のがキャンプの面白さでもあります。
木の乾き具合、湿度、風の強さ、気温、薪の太さ…。条件によって、火のつきやすさは大きく変わります。同じ方法をしても、前回うまくいったのに今回は全然ダメ、なんてこともざらです。
だからこそ、うまくいかないことを「恥ずかしい」と思わなくて大丈夫。火がつかないからといって「自分には向いてない」と感じる必要もありません。
むしろ、そこで悩んだり、工夫したり、誰かと相談したりすることが、キャンプの醍醐味なのです。

「どうすれば火がつくか」を一緒に考える時間
火を囲むというのは、不思議な時間です。無言で見つめていても絵になるし、逆に火を前にすると会話が生まれることも多い。
「この薪、もうちょっと細く割ってみる?」
「空気が足りてないのかもね」
「うちわであおぐより、ブロワー使ってみる?」
そんな何気ないやりとりもまた、キャンプの楽しさだったりします。
一人で黙々とチャレンジするのも楽しいし、みんなでワイワイ試行錯誤するのもまた楽しい。
失敗したって笑い話になるし、次回に活かせる学びにもなる。
火がついたときの、ちょっとした感動
ようやく薪に火がつき、パチパチと音を立てながら燃え始めた瞬間。
その火を見ながら、椅子に座って、一息ついたとき。
「あー火がついた」と実感すると、なんとも言えない満足感があります。
ただ料理をするだけじゃなく、自分の手で火を起こして食事を作るというプロセスに、大人でも子どもでも特別な達成感を感じます。
それは、普段の生活ではなかなか味わえないもの。
何もないところから火をつけて、あたたかさや灯りを手に入れる。その経験そのものが、キャンプの大きな魅力なのだと思います。

成功より、面白い「失敗の記憶」
たとえば、火がなかなかつかずに1時間格闘する。
煙ばかりで、目が痛くなって涙目になる。
着火剤を忘れて、乾いた木の葉をかき集めてなんとか火を起こす。
そんな「うまくいかなかったこと」の方が、意外と記憶に残っていたりします。
キャンプの面白さって、そういうところにあるんですよね。
思い通りにいかないからこそ、次はこうしてみようと考えたり、他の人のやり方を参考にしたり。
「正解がない」からこそ、自分なりのやり方を見つける楽しさがあります。
うまくいかないことは失敗ではない
「うまくやる自信がない」
「周りに見られるのが恥ずかしい」
「失敗したらどうしよう」
そんなふうに思っている方にこそ、ぜひ一度キャンプに出かけてほしいです。
うまくいかなくてもいい。うまくいかないことも含めて、キャンプです。

最後に
火がうまくつかなくて、ご飯まで時間がかかっても、それはそれでOK。
その時間のすべてが、キャンプの思い出になります。
むしろその経験が、キャンプをもっと面白くしてくれると思います。

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